優秀な営業マンの特徴と共通点 これからの時代に必要な営業スキルとは?

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要約SUMMARY
  • 優秀な営業マンは、顧客にとって欠かせない、頼りたい存在であり、ニーズを教えられる人
  • 優秀な営業マンになるためには営業の質と量の最大化がキーポイントになる
  • 営業組織は質と量を最大化する状態を築くことが大切になる
  • SalesTech の普及によりデータドリブンでデータを正しく解釈/活用できることが大切になっている

どの営業の現場においても、優秀な営業マンとそうでない営業マンが存在しますが、その違いはどこにあるのでしょうか?

「優秀な営業マン」には、どの時代にも共通する要素と、時代によって変化する要素があります。本記事では、どの時代にも共通する要素に加え、これからの時代に営業マンに求められる能力についても考察します。

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優秀な営業マンとそうでない営業マン

そもそも、優秀な営業マンとそうでない営業マンにはどんな違いがあるのでしょうか?

優秀な営業マンの特徴 

優秀な営業マンは相手の真のニーズを理解している

優秀な営業マンの特徴の1つ目は、相手のことをよく理解しています。

顧客を理解することで、顧客ですら認知できなかった潜在的ニーズを掘り起こし、顧客に「この人の話を聞きたい」と思ってもらうことに長けています。

BtoB の顧客は製品の比較検討を慎重に行うため、単なる価格で競合他社の製品と比較されないためにも、顧客が自分に会うためのインセンティブを作っていくことができます。ニーズを聞くというよりも、ニーズを教えることができるのです。

事前に仮説を立てている

優秀な営業マンは事前に顧客の課題とそれに対する営業手法の仮説を立てています。過去の案件や、全社的に整理した顧客の属性、企業分析を通じて顧客の求めるニーズを想定し、仮説を用意したうえで検証を行います。

仮説検証を繰り返すことで想定していたニーズと外れる部分や逆に一致する部分などが出てきます。この検証サイクルから仮説の確度を高め、顧客それぞれに合った提案を行います。

顧客の合意を取りながら商談を進める

優秀な営業マンは独りよがりで顧客を放置した商談をしないことが挙げられます。

事前準備を怠らずに、ニーズや課題の掘り起こし、提案といった活動も相手の心境や態度を注視しながら進めることが大切です。

顧客のベネフィットを伝える

商材の機能や特徴の説明に終始せず、それがもたらす価値・メリットを説明できる点です。あくまで商品は何かしらの課題の解決・欲求の解消の手段であることを認識しています。

また、提案の前提として常に顧客視点であることができます。つまり、「顧客が変えるべき行動」「行動でビジネスがどう変わるか」を前提としたインサイトを提供でき、それをサポートできるのが自分であると主張できます。

デメリットの話ができる

優秀な営業マンはデメリットの話も厭いません。顧客のためにならないことは自社のためにならないことを理解しています。

一方でしっかりと顧客分析を行い、仮説を事前に立てているため自信を持って商品価値を話すことができます。譲歩を迫られても、安請け合いしません。

費用の話を厭わない

優秀な営業マンはコストメリットをしっかりと説明できるため、価格交渉を迫られても毅然とした態度でいられます。

自社製品やサービスがコストに見合う価値があることを伝えられる準備を行っています。ただ、これは個人だけではなく、顧客属性ごとの課題仮説立てを組織で実施しておく必要もあります。

商談をコントロールできる

商談を上手くコントロールできるのも優秀な営業マンの特徴です。

一般的に営業は顧客との関係を築く過程で御用聞きになってしまうことが往々にしてありますが、このスタイルでは結果に繋がりにくいことがあります。顧客の意思決定の基準は「メリットがあるから」です。

重要なのは顧客にとって本当にメリットになる解決策や本当に解消すべきニーズに導くことです。このスタイルで商談をコントロールできているので、トップセールスは顧客に頼られる存在になることができます。

優秀な営業マンの共通点

優秀だと評価される営業マンの多くは、明確な成果を出している人が多いです。これは、営業の主な役割が売上をつくり出し、利益を出すことであることに起因しています。

しかし、本当に優秀な営業マンの特徴として、「顧客の価値基準を満たせること」にあります。つまり、優秀な営業マンの顧客はずっと顧客であり続けます担当者が顧客にとって欠かせない、頼りたい存在になっているからです。

特に、サブスクリプション型のサービスの場合、顧客の継続利用が前提となっていることから、営業担当者は新規の顧客を単に開拓していくだけでなく、「見込みの高い顧客をよくリサーチしてアプローチする」「顧客にとっての価値とは?を言語化できる」など、顧客との長期的な関係を築いていくための工夫をしています。

そして、優秀な営業組織は優秀な営業人材を育成し、営業力を上げる術を知っています。その方法は以下の記事でご覧ください。

あわせて読みたい:営業力を上げる営業人材の育成方法とは – Accel by Magic Moment

優秀な営業マンになるためには?

営業の仕事は、情報収集やアポ取り、納品、アフターフォローまで、成果を出すまでに多くの苦労があります。その中でも結果を出す優秀な営業マンは何をしているのでしょうか?

2018年12月に Salesforce Research 1)が、世界の営業パーソン2,900名以上を対象に実施したセールスの動向に関する調査結果によると、営業マンが1週間のうちに顧客とのやり取りや開拓といった営業のコア業務に費やす時間は、全体の34%であり、勤務時間の1/3しかコア業務に充てられていないことが報告されています。

この中でも、優秀な営業マンは、売上アップをいかに効率的に達成し、受注件数を獲得できるかに焦点を当てた行動をしています。彼らはそれぞれの業務の効率を改善させていきながら、割くべき場所へリソースを割くことを徹底していています。

営業の質と量を追求する

通常、営業マンは様々なタスクを抱えていることが多いです。メールや電話の対応・不定期の商談など、目の前の業務をこなしているだけで毎日が終わってしまう人も多いのではないでしょうか。

成果をシンプルに見ると、次の数式になります。

営業成果=量×質

営業の量を増やすには、可処分時間を増やし、時間あたりの営業量を増やすことで必然的に増加します。つまり、煩雑になりがちな間接業務を標準化し、可処分時間を増やすこと。そして、1つ1つの営業にかかる工数を減らすことです。迷わず営業できるトークスクリプトを作り、営業の項目を標準化することも有効です。

質を上げるには、アタックする案件は自社製品・サービスを購買してくる可能性が高いところを選定しましょう。成果の出ている営業担当者のやり方を標準化すること。そして改善のために、営業活動の結果の要因を数値化・分析できるツールが有効になります。

また営業組織として営業力を向上させていくためにも、以下の状態になっていることが望ましいといえます。 

  • 営業プロセス全体のうち、営業担当者が担う作業が減っている
  • 営業が迷いなく行動できている

  • 抱える案件のうち、確度の高い案件に優先してアプローチできる
  • 成果を担保する営業のやり方を仕組み化でき、改善のためのデータを取れる
  • PDCA サイクルの D→C を定量的かつ客観的に分析・ボトルネックを把握できる
  • PDCA サイクルの C→A を最適な条件で実行できる

最近は、BtoB営業を中心に企業が営業支援ツールを営業組織に導入していることも多くなっています。営業の煩雑な作業がツール/テクノロジーによって支援でき、営業マンのタスク管理やスケジュール調整を一元化できます。

あわせて読みたい:営業プロセスの見える化とは?効率化・標準化を実現する方法

営業の今とこれから

営業のあり方は、人手不足や働き方改革、AI やクラウドといったテクノロジーの進化によって大きく変化しています。日本でも2017年頃から SalesTech(セールステック)が注目を浴びるようになりました。

特にコロナ禍以降は、顧客がオンラインでの接点を求め、それに呼応するようにオンライン商談ツールなどのテクノロジーが登場しています。また、従来は人が担っていた領域をテクノロジーが担い、自動化、データ分析/示唆の抽出、最適なアクションを提示するセールスエンゲージメントプラットフォームが台頭しています。

実際に、Fact.MRの調査2)によるとセールスエンゲージメントソフトウェアの市場規模は、21年の50億ドルから22年には74億に増加すると見込まれていて、22年からの10年間に市場規模はさらに4倍になると見込まれています’。日本においても CAGR は13.3%と見込まれています。

つまり、従来は人が判断・分析していたために人によってバラツキの大きかった領域を、テクノロジーの得意なデータをもとにした判断に置き換える流れが加速しています。1)

これからの時代は、先述の通り、営業にはテクノロジーが深く関わります。

次世代の営業に求められるのはデータドリブンに動ける人

これはツールを使いこなす人という意味ではありません。

テクノロジーは人のスキルに依存することなく分析からインサイトの抽出をしてくれます。つまり、優秀な営業マンはデータを正しく解釈し、使い、アクションを起こしていける人物だということです。

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Playbook を活用すると、優秀とされる営業マンが日頃行っているようなアクションを、営業のフレームワーク(「型」)(参照)として、組織に実装させることで、大きなインパクトをもたらすことができます。人に依存しない体制を整えば、スキルにばらつきのある営業でも組織全体の生産性を向上させることが可能です。

つまり、「誰もが営業の活動量と商談成約率を同時に伸ばし、営業組織の売上向上と生産性拡大を実現させる」ことができるツールです。

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⦅引用文献⦆

1)Salesforce, セールス最新事情, https://www.salesforce.com/content/dam/web/ja_jp/www/documents/reports/sales/state-of-sales-3rd-ed.pdf

2)Fact.MR社,”セールスエンゲージメントソフトウェア市場規模分析2032″,Fact.MR,2022-05,https://www.factmr.com/report/sales-engagement-software-market,(参照2023-05-09).

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