営業組織のテレワーク導入を成功させる方法とおすすめツール

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近年、働き方が柔軟に変化してきており、足を運んでなんぼだった営業組織ですらテレワークが導入され始めています。

テレワークをうまく運用するために、多くの企業が営業ツールを導入していますが、導入時にうまくいかず失敗している企業もあります。今回は、テレワークが求められる背景、そしておすすめのツールと失敗しない方法を紹介していきます。

営業組織にテレワークが求められる背景

大きな注目を浴びているのがテレワーク。営業は取引先へ足を運ぶことが重要とされていた時代から働き方が変わってきています。そんな従来とは異なる新しい働き方が、営業組織に求められる背景は複数ありますが、ここでは、2つほど紹介していきます。

採用難

採用難易度が高まっている時代だからこそ、必要な人員を確保するためにテレワークを導入する企業が増えてきています。テレワークを導入すると、出社する必要がなくなり、幅広い層が雇用の対象になるため、人材確保がしやすくなるのです。

例えば、育児期、介護期などで出社できない方の離職防止や採用促進、移住者の雇用、障害者や高齢者の雇用などが行えます。このように、幅広い層を採用し人材確保をすることも可能になります。

生産性の向上

営業組織にテレワークを導入することで、生産性を向上させることができます。今までは、アポイント後に会社に戻り、またアポイントに行くと非効率的な営業方法をしている方も多かったでしょう。

そんな営業組織にテレワークを導入すると、家やアポイント先付近で事務処理や営業準備をし、商談をする、そして次のアポイントまでにまた業務をして、直接次に行くことができます。

つまり、会社に1度帰らなければならないという無駄な移動がなくなるので、生産性を上げることができます。また、自身が仕事をしやすい環境で仕事をできるので、自主的に、効率的に仕事を行うようになります。

営業組織のテレワークで活用すべき6のツール

営業組織でテレワークをする場合に、活用するべきツールが複数あります。今回は6つのおすすめツールを紹介していきますので、参考にしてください。

Zoom:web 会議

zoom は、クラウド上での Web 会議やグループでのメッセージなど統合したツールです。複数プランが用意されており、規模に合わせてプランを選択できる大きな特徴です。Web 会議として、画質がよかったり、タイムラグがなかったりするのはもちろん、外部ツールとの連携も可能です。

Google カレンダーと連携することで日程調整が容易になったり、Slack と連携することで議事録の確認なども容易になったりします。どの会議も暗号化されるため、セキュリティ面での心配も不要です。

HubSpot:顧客管理

HubSpot は、集客・接客・追客などの営業活動に関わるさまざまなことを一貫して行えるツールです。

その中でも複数の機能にわかれており、その1つである HubSpot CRM は、顧客情報を取得し管理することができるツールとなっています。顧客情報を集めるためには、フォームを作成しておくとフォームから送られた情報 CRM へ自動登録されるという便利な機能も搭載されています。

他にも、HubSpot のデータベースから細かい企業の情報を自動取得ができる機能や、取得したデータから、顧客の興味や行動を分析できる機能も搭載されています。営業活動を行う上で重要になる情報を余計な手間を省いて入手できるため、効率を求める際におすすめのツールです。

Slack:コミュニケーション

 Slack は、全世界で多くのユーザーに利用されているビジネス用のチャットツールです。Slack は、Twitter や Google、Zoom などさまざまなアプリや外部ツールと連携が可能です。仕事上で使う頻度の高いツールと連携をすることで、仕事の効率を向上させることができます。

無料プランでは、「直近10,000件までアクセス可能」「連携できるアプリは10件まで」「ファイルストレージは合計5GB まで」という制限はありますが、無期限で利用することができます。単にチャットをするだけでなく、効率も向上させたい方におすすめのツールです。

freee:経費精算

 経費精算 freee は、経費精算を会計と分けずに連携でき、1クリックで経費精算のデータを登録できるなど経理業務を効率化できます。登録したクレジットカードや銀行口座の明細データを取得し、自動で仕分けしてくれる「自動で経理」呼ばれる機能も付いている点も特徴的です。

このように、登録作業を行っておけば自動で仕分けもできるため、簿記の知識が少なくても経費に関連する業務を簡単に行えるツールとなっています。

Google Drive:社内外に対する資料共有

 Google Drive を用いることで、複数人での業務効率を高めることができます。端末に関係なく簡単にファイル形式の変換し、資料を確認でき、Web 上で資料の編集することが可能です。

さらに、Google Drive に保存したファイルは 保存した自分だけでなく、他の方に共有を許可することもでき、閲覧ができるようにしたり、同時に編集したりできます。そのため、メールを使ってファイルやり取りをせずとも、完結させることができます。不安視されるセキュリティ面も強固なため、安心して使えるツールです。

テレワークのツール導入で失敗しないために

 ここまで、テレワークにおすすめのツールを紹介してきましたが、導入をするだけでは、失敗してしまう可能性があります。ここでは、失敗しないために気をつけるべきことを紹介していきます。

運用管理の担当者を明確にする

テレワークのツールを導入する際、どうしても使い方がわからないなど問題が発生する可能性が多いにあります。社内で仕事をしている時とは違い、テレワークをしていると問題が発生してもすぐに誰かに聞くことはできません。だからこそ、誰が運用管理をしているのかを明確にし、誰に聞けばいいのかをわかりやすくしておく必要があります。

同じ質問が複数来る可能性もあるため、Slack や Google Drive などにて FAQ などを作成しておいてもいいかもしれません。

運用ルールを明確化する

ツールを導入し、運用していくに当たって、運用のルールを明確にすることも重要です。具体的には、対象者と対象の業務範囲を決める、自社でセキュリティガイドラインの策定をする、業務時間の管理方法を決める、評価制度を決めるなどです。

対象者、対象範囲、セキュリティガイドラインはどの企業もすぐに決める傾向にありますが、業務時間管理や評価制度は後回しになりがちです。テレワークをしていると、いつ働いているのか把握しにくくなり、時間に縛られずに仕事をすることもできてしまいます。だからこそ、管理方法を決めることが重要になります。

付随して、評価制度も決める必要があります。働いている姿を見ることができないからこそ、どのように評価するのか、明確にしておきましょう。その際、評価が不公平という声が出ないように注意しましょう。

営業組織でテレワークを行おう

今回紹介したように、営業組織こそテレワークを行うことで、生産性の向上と、業務改善が期待できます。スムーズにテレワークを行うには、紹介したようなツールの導入がおすすめですが、導入すべきツールは組織の課題によって変わってきます。必要なツールを洗い出すには、現在の営業プロセスを見直すことで、改善点を見つける必要があります。また、ツールを最大限活用するためには、利用者や管理者のトレーニングも重要です。

そこで、現在の営業組織の課題を洗い出すために必要な観点をまとめ、営業組織の現状のレベルを簡単に把握するために「BtoB 営業組織レベルチェックシート」を作成しました。ツールを使いこなし、営業メンバーの育成の状況が整っている、成果が出る営業組織に必要な要素がまとまっていますので、自社の組織の到達度を把握する際にぜひご活用ください。