ビジネスの行方を左右する営業データの活用

データ活用は事業戦略の根幹

現代のビジネスにおいて、顧客データを保持しているか否かは、競争力に直結する問題であり、事業の正否を左右する問題です。

市場調査会社 International Data Corporation(IDC)が2020年5月に行った発表によると、2020年に全世界で生成、消費されるデジタルデータの総量はおよそ59ゼタバイトで、この10年間で約60倍に増加しています。

* 1ゼタバイト=1021バイト。1ゼタバイト(ZB)=10億テラバイト(TB)=1兆ギガバイト(GB)

企業が取得できるデータの種類も、顧客の属性情報に加え、購買データ、Webページ訪問履歴、Webページへの滞在時間、問い合わせ履歴などの定量データから、要望・苦情・感想などの音声データに至るまで、多様化しています。

顧客のデータを保持しているということは、顧客のことをどれだけ詳しく知れているかということとイコールであり、データの収集・加工・分析による戦略立案が、事業成功の肝になってきます。

これまでは、投資対効果が見えない施策についても、前年度の踏襲で予算がつき、ダラダラと継続されていたことも往々にしてありましたが、データを活用することで、事業のボトルネックや投資対効果を見極め、投下リソースや事業戦略等の経営判断が可能となります。

1つ例を見てみましょう。佐藤さんは、売上高100億円規模のITサービス会社の営業企画部に所属しています。事業成長のため、数億円規模のCM施策を採用するかどうかを検討しています。

この会社は、事業が順調に成長し、今期、過去最高の売上を記録していますが、潜在マーケット規模と比較すると、まだまだ認知度が足りないと考えています。しかしながら、数億円規模の投資がもし失敗すれば、資金繰りに大きく影響することに加え、チームの士気にも関わります。なおかつ、手元資金を考えると、資金調達が必要となることは必至です。

この会社は、CM施策を実行すべきでしょうか。

このような時に頼りになるのがデータです。例えば、以下のようなデータで事業を把握できていたとしたらどうでしょう。

  • CM費用 3億円
  • LTV 1,500万円
  • Sales Velocity 450万円 / 月

LTVが1,500万円、つまり、1顧客獲得すれば1,500万円の収益になるといえます。3億円の投資に対して利益を出すためには、200件の新規顧客を獲得すれば良いということがわかります。今の営業組織は、月に450万円獲得できる組織であるため、今の状態のままだと、約2年強で回収できる見込みが立てられ、投資に対する期待効果としては十分です。

このように、一般的に投資対効果が見えにくいCM施策も、データを用いることで、合理的な判断がくだせるようになります。

勘と経験による経営から脱却し、データを活用した経営へ変革することが、現代のビジネスでは必達といえます。

なお、「サブスクリプションビジネスの成功に欠かせないKPI 10選」では、サブスクリプションビジネスにおいて重要なKPIや、正しく運用するための方法を詳しく解説していますので、是非こちらもご覧ください。

データ活用の障壁

しかしながら、データ活用の重要性を認識しながら、実現できている企業は少数であることが現実です。

顧客データを管理するための代表的なシステムとしては、CRMシステムが挙げられます。

Oracle社が実施した「SFA /CRM に関する活用実態調査 2018年版」によると、システムを導入した企業の8割以上が自社内に定着していると回答している一方で、成果にはほとんど寄与していないことがわかります。

* Oracle社 SFA /CRM に関する活用実態調査2018年版

CRMシステムが成果に寄与しない原因は、以下の3つに収斂されます。

  • 組織が分断
    マーケティング、営業、顧客サポートなどの組織体制が縦割りになっており、個々の組織が独立して活動しており、顧客体験が分断
  • データが分断
    部門ごとの都合でツールを導入・運用していることで、データが分断し、データ構造もバラバラであるため、顧客情報が一貫して見えない
  • 抜け漏れしているデータ
    データを入力することがメンバーにとって負担となっており、正しいデータが入力されない

このような状態においては、意味のあるデータを見つけ出すことすら困難であり、データが活用されず、ますますデータ入力に意義を見出すことができなくなるという悪循環に陥ってしまいます。

補足ながら、CRMシステムを導入したものの、活用できていないと感じることとして、以下の声をよく聞きます。データ活用の最初のステップである「データ収集」すら、ままならないということが分かります。

  • そもそもデータが入力されない
  • 入力データの粒度が粗く、分析・活用できない
  • 入力項目がテキスト形式で分析に使えない
  • 入力内容が人によりバラバラ
  • データがリアルタイムに入力されていない
  • 不正なデータ入力が生じる

本来、エンタープライズ企業であれば、ヒト・モノ・カネという潤沢なリソースを背景に様々な対応が検討できるはずですが、それでも上手くいっていないという事例は、枚挙に暇がありません。

データを活用するために必要となるコスト

一部の企業では、前節のような障壁を乗り越え、データを活用した経営を実現しています。

障壁を乗り越える方法は、ヒトとカネをかけて、バラバラとなっているシステム・データを繋ぎ、顧客起点でデータを統合的に参照可能とすることです。

これにより、データを活用した経営が実現できるだけでなく、営業組織にも還元することで、データに基づいた営業戦略の立案、営業活動の効率化などの成果にも繋がるようになります。

ただし、そのためには、システム導入コンサルティングによる設計、エンジニアによるシステム開発、データ統合、CRMライセンスなど、多くのコストが必要となります。

ここまでの労力とコストをかけて、ようやくデータを活用する下地を整えることができます。

営業員100人の組織の場合、ツールの利活用するために、年間 2.0 億円のコストが必要と試算されています。

* IDC White Paper sponsored by Salesforce, “The Salesforce Economy in the Next Five Years: 4.2 Million New Jobs, $1.2 Trillion of New Business Revenues,” 、HubSpot “Why Your Sales Reps Hate CRM Software”に基づき Magic Moment 試算

データ活用を促進する新たなテクノロジーの台頭

このようなツールに起因する課題に対処するため、近年、営業組織を支援するテクノロジーが多数出現しています。

米国では、Sales Engagement Technology (SET) や Sales Management Technology (SMT) と呼ばれる、データの収集・分析・可視化やそれに基づいた売上予測、アクションの提案を行うテクノロジーの市場が誕生しています。

これまで、管理のために、人間が長い時間をかけて入力・加工してきたものが、テクノロジーにより、より正確かつ高いレベルで実現されるようになってきています。

日本では、Magic Moment が先行して本領域に参入し、プロダクトの提供を始めています。

まとめ

現代ビジネスにおけるデータの重要性と、活用における障壁、対処方法を見てきました。

大事なことは、いたずらにデータ入力推進を押し進めるのではなく、営業プロセス全体を設計し、営業の結果に繋がるように、データを統合・活用することです。

現在、Magic Moment では、データ活用に繋がるプロダクト、Magic Moment Platform をクローズドに提供しております。ただいまデモの申し込みを受付中です。

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