【事業責任者必見】マーケティングとセールスの連携を強化する8つの方法

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近年、「セールス・イネーブルメント」という概念が広まり、セールス組織の変革に成功する企業が増えています。しかし、事業の収益を拡大するためにはひとつの組織を変革するだけでは十分ではなく、セールスやマーケティングが密に連携することも重要です。

The Modelをはじめとする分業制の弊害は、本来の目的を見失ってしまうことです。そもそもマーケティング部門とセールス部門では、文化や評価制度も大きく異なっていることがよくあります。その結果、「ウチとソト」が生まれるようになり、自分が属する組織のKPIさえ達成すれば良いという考え方に陥ってしまうのです。

一方、それらの部門が密接に協力している組織では、受注率が20%・顧客維持率は36%高いというデータが明らかになりました。誰もが事業の成長に向けて、共通の目標を持って協力することができれば、収益は次第に改善されると予測することは決して難しいことではないでしょう。

そこで、この記事ではマーケティングとセールスの連携を強化する8つの方法を紹介します。

マーケティングとセールスの連携を強化する8つの方法

ペルソナの共通認識を作る

マーケティング部門がセールス部門から頻繁に聞く苦情のひとつは、「全く見込み顧客ではなかった」ということです。このような課題は、これまでの購買者などのデータに基づいて、共通のペルソナを作成することで解決・共通認識を作ることができます。例えば、企業規模や年間収益・業界などのデータを用いて定義できます。

サービスレベルを合意する

マーケティング部門がセールス部門についてよく聞く不満は、「マーケティングが提供するリードをしっかりフォローしないこと」です。そのため、見込み顧客に対するフォローアップ方法について合意しておくことをオススメします。

このような合意のことはサービスレベルアグリーメント(SLA)と呼ばれており、次のような項目が含まれています。

  • 見込み顧客をマーケティングからセールスにトスアップする条件
  • トスアップされた見込み顧客をフォローするまでの期間
  • 見込み顧客にフォローアップする頻度

マーケティング部門をセールスプロセスに参加させる

両部門の連携を強化するもうひとつの優れた方法は、マーケティング部門がセールスプロセスに参加する回数を増やすことです。例えばマーケティングチームが創出した見込み顧客に対して、自らインサイドセールスをかけてみることなどが挙げられます。セールス部門にとっても、特定のマーケット情報に詳しいマーケティング担当者を活用できるのは大きなメリットです。

セールスとマーケティングが同じ言語で話す

マーケティング部門・セールス部門の連携にはコミュニケーションが不可欠です。両部門が共有の言語で会話できるようにプロセスを定義し組織的な改革を行う必要があります。共通認識で作成した、ペルソナやカスタマージャーニーなども明確に互いに理解し合っているだけでなく、これらを用いたコミュニケーションが活性化されている必要があります。両部門の共通言語が多ければ多いほど、結果の出やすいビジネスチームである傾向があります。

マーケティングとセールスの業務プロセスを明確化する

マーケティング部門とセールス部門がそれぞれの事業計画や業務報告を経営陣に報告する時、協力して準備することができますか?お互いの業務プロセスを明文化することで、双方のボトルネックを理解することも可能です。

両部門でリードを育成する

マーケティング部門は認識がすり合わないままリードを創出・育成し、セールス部門は認識がすり合わないまま営業活動を続けていれば、結果に繋がることはありません。たくさんの顧客は購入段階でもカスタマージャーニーを行き来しています。

ツールを導入し活用する

両部門の業務を効率化できるルーツが増えています。手当たり次第にたくさんのツールを導入するのではなく、自社の状況にマッチしたツールを導入することが大切です。そして、データ・ツールセット(MA・CRM)の導入後は活用するためのオペレーションの構築が大切になります。

MAとCRMを連携させることの重要性をこちらの記事で解説しています。

売上目標に基づいたマーケティングの効果測定

両部門が協力して、売上目標を設定し、マーケティング施策の効果を確認しましょう。例えば、マーケティング部門がブランドの認知やリードの生成に重点を置いている場合、セールスに渡される見込み顧客は質よりも量が優先されてしまいます。売上目標を共有し、共通の業務評価指標を設定することをオススメします。

セールス部門とマーケティング部門の連携で達成できること

セールス部門とマーケティング部門が連携するために8つの施策をご紹介しました。これらを徹底的に実行することによって、収益の向上にリソースを集中できるようになります。

「組織の壁を壊して収益を改善する」ことはアメリカでも注目されている話題であり、「Revenue Ops(レベニューオプス)」として普及しつつあります。Revenue OpsはMarketing OpsとSales Opsの2つから構成されており、事業効率の高いオペレーションをテクノロジー活用によって実現していることが特徴です。Marketing Ops・Sales Opsは既存のマーケティングやセールスチームには属さず、

  • 各チームの連携強化
  • プロセスを一貫させた全体最適なオペレーションの構築
  • 最新テクノロジーの定着

といった役割に責任を持ちます。Marketing Ops・Sales Opsの存在が重要視されるようになった背景や詳しい役割をこちらで解説していますので、是非併せてご覧ください。

Sales Ops Marketing Ops 現代BtoBビジネスの参謀