AI を活用したおすすめの営業支援ツール10選

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近年、AI が私たちの生活やビジネスに大きな変化をもたらし、その利用方法について活発に議論されています。特に営業分野では、AI を活用した業務効率化と提供価値の向上が推進されており、セールステック企業各社も AI 機能の開発に力を入れています。そこで、この記事では、おすすめの AI を活用した営業支援ツールをご紹介します。

また、当社では AI 営業プラットフォーム「Magic Moment Playbook」を提供しています。成果につながる営業オペレーションの構築と営業活動量の飛躍的な向上によって、大手企業からスタートアップまで、幅広い顧客企業において、商談数1.5倍、受注率1.2倍といった成果創出を実現しています。

AI を活用した営業支援ツールとは?

AI を活用した営業支援ツール

AI を搭載することで、営業支援ツールは営業活動の効率化と生産性の向上を実現しています。従来のツールが「管理」に特化していたのに対し、AI を活用することで、営業支援ツールは業務提案や定型業務の自動化を実現します。実際に、営業活動は AIとの親和性が高く、営業のコア業務の一部と定型業務の大半は自動化が可能です。マッキンゼーの調査※1 によれば、営業業務の約3分の1が現在の技術で自動化できるとされています。

※1:Sales automation: The key to boosting revenue and reducing costs(McKinsey & Company, 2020/5)

図1. Sales automation: The key to boosting revenue and reducing costs(McKinsey & Company, 2020/5)をもとに Magic Moment が加工

AI を活用した営業支援ツールでできること

AI を活用することで営業支援ツールのできることは以下の範囲に広がっています。

見込み客やターゲットの特定

営業人口減少の中で収益拡大へのカギは、潜在顧客を適切に見極め重点的にアプローチすることです。しかし人力では見込み客選別に多大な労力がかかります。AI は過去データから「資料請求履歴」「購買経験」など行動データを抽出し、確度の高い見込み客を特定できます。

メールの自動生成

メールは営業の重要ツールですが、効果的な文面作成は容易ではありません。AI は過去のメールビッグデータから成約実績の高い文例を学習するため、送信先の属性や目的に合わせて、反応率の高い最適文章を自動生成することが可能です。

事務作業の自動化

提案書や議事録作成など事務作業に過剰に時間を費やすと生産性が低下します。AI は過去データから最適な文書を自動生成し、要約や新規作成も可能です。

営業の成功パターンの分析

AI は膨大なデータも瞬時に分析できるため、営業の成功パターンを効率よく分析できます。AI がこれまでの無数の営業内容を分析し、成功パターンを明らかにします。パターン化できれば再現性が高くなり、真似をすればある程度の成果は出せるようになります。

音声分析による改善提案

AI を利用して商談の会話を録音しテキスト化し、発話データの分析も行うことが可能です。これにより、顧客の反応が良かったアプローチや効果的なキーワードを特定し、営業戦略の最適化を図ることができます。このプロセスは、業務の効率化と営業スキルの向上を同時に実現します。

AI を活用した営業支援ツールを導入するメリット・デメリット

AI を活用した営業支援ツールを導入するメリット

AI を活用した営業支援ツールを導入すると、大きく以下の3つのメリットがあります。

データドリブンな営業が可能になる

営業活動から得られたデータをツールに蓄積するだけでなく、そこから示唆を得て、戦略策定を強化することができます。また、効果的な営業手法をチーム全体で共有することで、営業担当者の個人差が減り、組織の営業力を底上げできます。

顧客体験の質が向上する

AI による営業支援ツールを活用すると、本質的な営業活動に注力できます。人材不足に悩む企業であっても、少人数でも顧客との密なリレーション構築を継続することが可能です。また、多くの分析や提案を AI に代替させることで、顧客データを分析し、ニーズに適したコミュニケーション手段とタイミングを最適化できるため顧客体験が改善されます。

人がやるべき業務に専念できる

AI がデータ入力や分析、レポート作成などの定型業務を自動化することで、営業担当者はコア業務に専念できるようになります。単なる事務作業から解放され、人間ならではの強みを発揮する機会が増えます。顧客の本質的な課題を捉え、その解決に向けた独自の提案を行うなど、創造性が求められる業務に専念することが可能になります。

AI を活用した営業支援ツールを導入するデメリット

メリットばかりに目が行きがちですが、覚えておくべきデメリットもあります。

初期コストとランニングコストがかかる

AI 搭載ツールは高機能なため初期費用が高額になります。さらにカスタマイズ費用も加わり、コストが嵩む可能性があります。加えて、AI システムは導入直後から本格的に機能するわけではありません。データ学習に一定期間を要するため、当初の投資対効果は限定的であることを考慮する必要があります。

AI が学習するためのデータが必要

AI の精度は学習するデータ次第です。どれほど優れた営業支援ツールでも、不十分なデータでは AI 機能を十全に発揮できません。そのため、質の高いデータを継続的に収集・蓄積する体制作りが必須課題となります。この点は非常に重要なので、本記事の最後でさらに詳しく解説します。

使いこなすには AI リテラシーが求められる

AI を活用した営業支援ツールを効果的に活用するためには、AI リテラシーが必要不可欠です。これは、AI の長所と短所を冷静に理解し、適切に活用する能力を意味します。AI が万能であるという誤解に陥らないよう注意が必要です。AI リテラシーに自信がない場合は、サポート体制が充実した営業支援ツールを選ぶことが重要です。

AI は営業変革を推進する強力な原動力となり得ますが、その活用を本格化させるためには、コスト面、オペレーション面、リテラシー面での十分な準備が不可欠です。AI を活用した営業支援ツールの導入は経営戦略上の重要課題であり、中長期的な投資対効果を見極めた上で、綿密な計画を策定する必要があります。

以下のオンデマンドセミナー「AIと自動化がもたらす営業プロセス変革」ではテクノロジーを最大限活用し、煩雑な営業活動を自動化・効率化するための営業オペレーションをどのように整えていくべきか、弊社が得てきた知見をもとにお伝えしております。ご関心がございましたら、併せてご覧ください。

併せて見たい(いつでもご覧いただけます):AIと自動化がもたらす営業プロセス変革 競争力強化を実現するセールステック入門

おすすめの AI を活用した営業支援ツール10選

Magic Moment Playbook

Magic Moment Playbook は、株式会社Magic Moment が提供する AI 営業プラットフォームです。このプラットフォームは、AI 活用の基盤となる高品質な営業データを収集・蓄積するためのオペレーション体制を構築します。組織に適した営業オペレーションを実装し、データに基づく顧客関係を強化することで、営業機会を増やし、優れた顧客体験を提供します。

Magic Moment Playbook には、顧客行動と営業状況に基づいて最適なアクションを自動提示する AI 自動化機能も備わっています。メールや電話でのフォローアップ、タスク管理を自動化し、営業担当者は提案活動に集中できます。高品質なコミュニケーションと継続的なフォローによって、商談数1.5倍、受注率1.2倍増といった売上向上を実現します。

サービス詳細は下記サービスサイトよりご確認・お問合せください
lp.magicmoment.jp/magic-moment-playbook

Salesforce Sales Cloud

引用:Salesforce

Salesforce Sales Cloud は、株式会社セールスフォース・ジャパンが提供する営業支援ツールです。SFA の基本機能に加え、Einstein AI を活用することで、活動ダッシュボードの自動作成、確度の高い見込み顧客の予測、次の対応ステップのレコメンドが可能となります。過去のデータから適切な対象企業を特定し、最適な対応タイミングを提案したりと、AI が的確な示唆を与えてくれます。

Dynamics 365 Sales

引用:Microsoft

Dynamics 365 Sales は Microsoft が提供する CRM です。メール文章の自動作成や会議の要約作成といった文書関連業務はもちろん、顧客セグメント分析、カスタマーサポート対応、在庫管理業務にいたるまで、AI がデータ分析や判断を行い、的確なアシストや自動化を行ってくれます。さらに、Dynamics 365 Sales は Microsoft Office 365 をはじめとする同社製品とのシームレスな連携が図れるのも大きな利点です。

Mazrica Sales

引用:Mazrica

Mazrica Sales は、株式会社マツリカが提供する営業支援ツールです。顧客情報の一元管理に加え、名刺や案件、行動履歴の管理機能を備えた SFA です。AI を活用した分析機能を有しており、蓄積された営業データを AI が分析し、案件ごとに契約予測日、契約金額、成約確度などを予測してくれます。これにより、優先案件を絞り込んだり、リスクを早期に察知したりすることが可能になります。

MUSUBU

引用:Musubu

Musubu は、AI の力を活用して見込み客リストを自動生成するツールです。過去の成約データを AI が分析・学習することで、成約可能性の高い企業や見込み顧客を抽出し、リストアップしてくれます。従来の営業担当者の経験と勘に頼りがちな見込み客リストの作成を、Musubu を活用することで、データに基づく合理的な見込み客リストを作成できます。

Sales Force Assistant

引用:Sales Force Assistant

Sales Force Assistant は、株式会社NIコンサルティングが提供する営業支援ツールです。同ツールの最大の魅力は、AI 秘書機能を備えていることにあります。営業社員一人ひとりに合わせて、名刺情報のデジタル化、営業プロセスの可視化、類似案件の自動抽出など、AI が営業活動を多角的にサポートします。クレーム対応の支援や業務の抜け漏れ防止にも力を発揮し、ストレスフリーな営業環境を実現してくれます。

Sansan

引用:Sansan

Sansan は名刺データの効率的な一元管理を実現するツールです。紙の名刺をスキャナーで読み込めば、AI と人手を組み合わせた精緻な処理によって、正確にデータベース化されていきます。手作業によるデータ入力での非効率と品質リスクを回避することができます。また名刺データは一元管理できるため、組織全体で顧客情報を共有し活用できるため、新規営業機会の創出やクロスセルの促進など、営業パフォーマンスを飛躍的に高める効果が期待できます。

GeAlne

引用:GeAIne

GeAlne は、営業業務の自動化を支援するツールです。問い合わせフォームやメールへの返信を自動化できるだけでなく、営業文章の AB テストや簡易レポート機能など、多彩な機能を備えています。また、AI を活用して高い確度が予測される企業リストの抽出や文章の自動生成が可能です。過去のデータから導き出す確度に基づいた優先順位付けや、営業メールの作成作業における大幅な効率化を実現します。

CCReB AI

引用:CCReB AI

CCReB AI は、ククレブ・アドバイザーズ株式会社が不動産業界専用に開発した営業支援ツールです。同ツールの大きな特徴は、AI が企業の経営資料を分析し、不動産売買のポテンシャルを見極める機能にあります。具体的には、AI が中期経営計画書や有価証券報告書などに深くアプローチします。企業の事業戦略や財務状況を精査し、売却可能性のある会社、取得ニーズのある会社をスコアリング・リスト化してくれます。経営資料の自動レポーティングも行うため、分析作業の効率化が図れます。

MiiTel

引用:MiiTel

MiiTel は、電話を活用して営業力の向上を支援するトーク解析 AI ツールです。全ての通話を自動で録音し、文字起こしと要約を行うことで、通話内容を可視化します。さらに、音声解析の AI 機能により、優秀な営業担当者の話し方を分析し、具体的な言葉遣いや話のリズム、声の調子など、細かな要素を客観的に分析・抽出することが可能です。

AI を活用した営業支援ツールを活用するために大切なこと

データの取得と業務プロセスの設計

AI の主な強みは、人間の知的行動を学習、分析し、再現する能力にあります。しかし、この強みを活かすためには、高品質なデータが不可欠です。多くの営業組織が AI を十分に活用できていないのは、データ品質の問題です。「Garbage in, Garbage out」という状況で、不正確な入力データは、不正確な結果を生み出します。

図2. データ品質によって AI のアウトプットの質は異なる

AI を活用した営業支援ツールを使用する際、元データに欠損や形式の不統一があると、分析結果や示唆に誤りや不正確さが生じる可能性があります。営業支援ツールを長年使っていれば有用なデータが蓄積されていると考えられがちですが、データ定義やフローが適切に設計されていない場合、AI 学習に不適切なデータが蓄積されてしまうことがあります。

弊社公式Note での連載「AI 活用と営業データ」では、AI が正しく示唆を導くための「良いデータ」を組織的に蓄積するために必要な、データ戦略やオペレーション設計・運用の具体的な方法とステップを解説しています。ご関心がございましたら、併せてご覧ください。

併せて読みたい:AI 活用と営業データ

AI 営業プラットフォーム「Magic Moment Playbook」

また、弊社は「TRUE INDEX」という経営・事業において正しい意思決定を行うためのデータ戦略フレームワークを設計思想とし、AI を生成・分析・示唆に適切に活用できる AI営業プラットフォーム「Magic Moment Playbook」を提供しています。

図3. データ戦略「TRUE INDEX」のコンセプト図

Magic Moment Playbook で最適な営業オペレーションを組織に実装することで、お客様との関係性に基づいた確かなデータ記録・活用による、営業機会の増大と卓越した顧客体験を実現します。営業活動の変革とさらなる飛躍に興味をお持ちの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

弊社サービス詳細は下記サービスサイトよりご確認・お問合せください
サービスサイト:lp.magicmoment.jp/magic-moment-playbook
資料請求:https://lp.magicmoment.jp/magic-moment-playbook-document
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