BtoB SaaSにおけるAPI連携の重要性と3つの落とし穴

SaaSの登場により、マーケティング・セールス・カスタマーサクセス等の部門で複数ツールを導入・運用する企業が増えました。同時に、顧客データの分断という課題を解決するため、API連携を検討するも失敗してしまうユーザーも少なくありません。この記事では、API連携の重要性と3つの落とし穴について紹介します。

なぜAPI連携は重要なのか

ボクシルの調査によると、SaaS市場は国内15%・海外20%という驚異的な成長を見せています。2020年にはグローバルで約890億ドルの市場規模となり、このうち、5〜10%は国内の市場規模となっています。

そして、SaaSはマーケティング・セールス・カスタマーサクセスといった部門に限らず、経理や法務などのバックオフィスでも注目を浴びています。しかし、新しいSaaSが導入されるたびに、組織の中には新たなデータベースが誕生し、希少なデータは分断されてしまいます。

こういった課題を解決するために生み出されたものが「API連携」です。

SaaSのAPI連携を行うことによって

  • 分断されたデータの統合
  • データ統合によるリアルタイムな可視化
  • 統合データによる正確な意思決定
  • 情報管理コストの削減

といったメリットを享受することができます。

しかし、API連携には3つの落とし穴があった

API連携はデータベース同士を簡単に接続することができることが強みですが、それでもデータ構造やセキュリティに関する知識が求められ、ノンプログラマーでも安心して活用できるわけではありません。では、どのような課題が生じやすいのでしょうか?

1. APIの仕様変更

API連携は永遠に続くわけではありません。ソフトウェアベンダーの仕様変更により、これまで利用できていたAPI連携ができなくなる恐れがあります。

例えば、仕様のアップデート後も下位互換があれば問題ありませんが、気づかないうちに異なる顧客データが統合されており、間違った姓名でEメールを送信してしまうといった問題も発生しかねません。

2. サーバーの障害

ExcelやCSVでローカルにデータを保有しているケースと異なり、API連携先のサービスのホスティングサーバーが正常に稼働していなければ、データも正確に取得できない恐れがあります。またAPIの過剰リクエストによって制限を被ったり、外部の第三者が不正アクセスするなどの危険性もあります。

3. 不正確なデータ

API連携では、特定のツールからデータを取得し、必要な処理・分析・可視化を行います。しかし、双方の顧客データでメールアドレス・電話番号・姓名といったデータが相違していた場合、一人の顧客データが複数存在している状態になる可能性があります。また、連携に必要なデータが不足していることも考えられます。

データが重複していた場合、架電やメールのコストも2倍となり、顧客獲得のコストが肥大化するでしょう。

このような課題を解決するためには、データクレンジングと呼ばれるプロセスが不可欠になります。こちらの記事で詳しく説明しておりますので、ぜひご覧ください。

インサイトの発見に必要な「データクレンジング」とは?

最後に

勃興するSaaSによって、データの分断が課題となった今、API連携は大きな注目を浴びています。API連携によって、ユーザーは

  • 分断されたデータの統合
  • データ統合によるリアルタイムな可視化
  • 統合データによる正確な意思決定
  • 情報管理コストの削減

といったメリットを享受できるようになりました。

しかし、API連携には

  • APIの仕様変更
  • サーバーの障害
  • 不正確なデータ

といった課題もあり、場合によっては連携失敗の影響が顧客に及ぶこともあります。

このようなリスクを回避するためには、データ連携やセキュリティをはじめとして、ツールの選定やプロセスの最適化に責任を持つ「Sales Ops」と呼ばれる役割を、社内に設置してみても良いでしょう。

GoogleやAppleなども採用している「Sales Ops」がどのような役割なのか、下記のe-Bookで具体的に解説しています。ぜひご覧ください。

Sales Ops Marketing Ops 現代BtoBビジネスの参謀

参考