【営業責任者必見】なぜあなたの部下はCRMツールを入力しないのか

【営業責任者必見】なぜあなたの部下はCRMツールを入力しないのか

現在、セールスフォースや HubSpot、Zoho、Microsoft Dynamics 365などをはじめ、様々な企業から SFA・CRM ツールが提供されています。 SFA・CRM ツールを効果的に用いることで、企業が持つ顧客データの管理や営業活動を効率化、顧客データ分析・収益予測を可能になります。しかし、HubSpot の調査によると、実際に SFA・CRM ツールを導入している企業の営業担当者のうち、69%が SFA・CRM ツールに顧客データを入力せず、独自に管理している顧客データがあると答えています。

CRM活用状況

便利なSFA・CRMツールを導入しても、このように顧客データが正しく入力されないと、顧客データの分析が難しくなり、本来の機能が役に立たないという問題が発生します。

今回は「営業担当者がSFA・CRMを入力してくれない」原因や対処法について説明していきます。

なぜ営業担当者がSFA・CRMツールを入力してくれないのか

とある人材紹介会社のマーケティング責任者のAさんは、データドリブンでの施策ができていないことに課題意識を持っていました。そこでAさんは営業部長や経営企画部長にデータドリブンの重要性を訴え、SFA・CRM ツールの導入が決定しました。

しかし、いざ SFA・CRM ツールを導入してみたものの、現場の営業担当者に定着せず、記入漏れや誤記入などが多発。データ分析の担当者が日々データクレンジングに追われ、またマーケティング業務も兼任していたため分析までなかなか手が回りませんでした。

当然、SFA・CRM ツールを使いこなし、データドリブンな業務改善ができなかったため費用対効果が出ず、経営陣や経理部門からの指摘で SFA・CRM ツールを解約せざるを得なくなってしまいました。

このような事例はAさんの会社だけのケースではありません。SFA・CRM ツールを導入した企業の69%が同じような課題を抱えています。

ではなぜ、営業担当者は SFA・CRM ツールを使いこなせず、役に立たない状況を招いてしまうのか、その原因を見てみましょう。

ケース1 : SFA・CRM を使いこなせない

営業担当者は常に非協力的な訳ではありません。SFA・CRM ツールを入力しようとしたものの、項目が多すぎて何を入力すればいいか分からなくなり、入力が億劫になってしまうという声も少なくありません。また、SFA・CRM ツールの UI・UX に慣れずに入力の仕方がわからないという課題を営業担当者が抱えていることもあります。

ケース2:既存の業務フローを崩したくない

営業担当者にとって、それまで慣れていたエクセルやスプレッドシートでの顧客管理をいきなり乗り換えることに抵抗を感じ、スムーズな移行が難しい場合も多くあります。また、多くの営業担当者はエクセルやスプレッドシートの機能に慣れることに時間をかけてきているため、新たなシステム導入でその努力を無駄にしたくないという心理(サンクコスト)も SFA・CRM ツールが定着しない原因の一つとして挙げられます。

ケース3:業務の負担を増やしたくない

営業担当者が SFA・CRM ツールを忌避する要因として、SFA・CRM ツールの入力によって業務の負担が増えてしまうのではないかという不安が挙げられます。営業担当者は日々、顧客の訪問やアポイント取得のための架電や、見積もりのためのメールの送信など顧客獲得のための業務を大量に抱えています。

売上目標を追い求める営業担当者は SFA・CRM ツールの入力は個人の売上とほとんど因果関係がないと考えています。そのため、SFA・CRMツールを入力する暇があったら一人でも多くの顧客と会ったり、見込み顧客獲得のための電話を一件でも多く掛けたいという営業担当者のインセンティブが SFA・CRM ツールの入力を阻んでいるのです。

営業担当者にSFA・CRMツールを入力してもらえるようにするためには?

SFA・CRMツールを導入したのに営業担当者が入力しない理由を見ると、

  • 入力したいのにできない(ケース1)
  • 入力したくない(ケース2・ケース3)

の2つに分けることができます。それぞれについてその対処法を見てみましょう。

営業担当者が入力したいのにできない場合

技術やノウハウ面でのハードルが高いことが障害になっている場合、以下が有効な対象として挙げられます。

SFA・CRM ツールの導入目的から必要な情報や機能の要件定義を行う

まず、自社で SFA・CRM ツールを導入して達成すべき目標や分析すべき指標を明確にします。そして、その目的に必要な機能や分析に必要な顧客データは何か要件定義していきます。例えば、営業効率を測るSales velocityを分析したい場合、平均顧客単価や営業案件数に加えて平均商談期間が必要となってきます。そのためには営業担当者が初めて顧客とコンタクトした日付けと成約or失注した時の日付の記録を追っていく必要があります。

このように要件定義によって入力すべき項目が明確になると、実際に入力する営業担当者が、どの項目を入力して良いか分からず、使いにくいと感じてしまうことを防げます。。

SFA・CRM ツールでワークフローを組み自動化する

ほとんどの SFA・CRM ツールにはワークフローを構築する機能が備わっています。ワークフローを設定することで、予め設定した条件が満たされたときに処理を自動で実行するように設定できます。これにより手入力する負担が軽減され、また、自動的に処理が行われるため抜け漏れなどの人為的なミスを防ぐことができます。


SFA・CRM ツールのオンボーディングを充実させる

どうしても新しいツールを導入した時はその慣れない UI・UX、豊富な機能に戸惑ってしまいます。後に SFA・CRM ツールを効果的に活用するために、実際にツールを利用することになる営業担当者がツールを使いこなせるように教育・研修を行う時間を確保しましょう。

HubSpot やセールスフォースでは無料でツールの機能に関するコースを受講できますのでぜひ活用しましょう。ただ、これらのコースの中には日本語対応していないものもあるので、必要に応じて自社内で研修プログラムを作りましょう。

営業担当者がSFA・CRMツールを入力したくない場合

現場の営業担当者が SFA・CRM ツールを入力したくない背景には、SFA・CRM ツールの導入が営業担当者自身にとってメリットがあると感じられていないことがあります。企業全体の仕組みとして「ペナルティ」や「インセンティブ」を導入し、半強制的に定着させる方法もありますが、それだけだと現場の営業担当者との溝が深まりかねません。本質的に定着させるためには以下の方法が挙げられます。

SFA・CRM ツールの導入目的を伝える

導入目的が明確に共有されていないと、営業担当者は SFA・CRM ツールを顧客情報記帳システムだと認識してしまいます。そうすると既存の慣れた方法から移行して面倒な入力作業をする分からず、SFA・CRMツールは企業に定着するのは難しいでしょう。

SFA・CRM ツールは単なる顧客情報を管理機能だけでなく、入力された顧客データを分析し、各担当者がより効果的に営業活動に取り組めるようにビジネスのプロセスを改善していくためのシステムだと理解してもらいましょう。これが SFA・CRM ツールの入力作業定着の定着の第一歩となるでしょう。

SFA・CRM ツールの活用が営業担当者にとってもメリットがあることを理解してもらう

SFA・CRM ツールの導入目的の共有と同時に、それが営業担当者にとっても有益であるということを理解してもらいましょう。デメリットを感じる要因を取り除くだけでなく、営業担当者にどういったメリットを与えられるのか周知することで納得感を持って入力作業に取り組んでもらいやすくなります。

SFA・CRM ツール内に顧客データが揃い、それを活用できれば顧客獲得のプロセスのボトルネックを把握でき、成約率の向上に繋げることができます。実際に SFA・CRM ツールを導入することで、およそ30%も生産性が向上するというデータもあります。また、顧客データが一元化されており、取引・問い合わせ・顧客からどのような指摘があったのかなどを即座に確認できるため業務の効率化にもつながります。

このように、SFA・CRM ツールは顧客のデータ管理だけでなく、営業の業務改善・効率化を目指すツールであります。SFA・CRM ツールは本来、営業担当者にとってもメリットがあるものだと理解してもらうことが営業担当者に SFA・CRM ツールを入力するインセンティブに繋がります。

SFA・CRMツール発祥の地アメリカでの取り組みは?

セールスフォースなどの SFA・CRM ツールの発祥の地であるアメリカでは、2000年以前から顧客管理システムが重視されていました。そして現在では、SFA・CRM ツールだけでなく MA(マーケティングオートメーション )や BI(ビジネスインテリジェンス)等のツールが登場し、様々なビジネスを成長させてきました。しかし、ツールの普及が進むと同時に、新しいテクノロジーに対する現場の混乱やツールを使いこなせないという問題が発生してきました。

そこで登場したのが「Sales Ops」という役職です。

Sales Ops は

  • データ分析リテラシー
  • セールスイネーブルメントに関する能力
  • SFA・CRM・SFA・MAなどのビジネスツールに関するリテラシー
  • セールスオペレーションの管理・改善能力

といったスキルを兼ね備え、セールステクノロジーの活用のためのプロセス設計や戦略設計から、SFA・CRM・MA 運用のためのオペレーション構築までを行います。

「営業担当者が SFA・CRM ツールを入力してくれない」という問題の解決を担うのもこの Sales Ops です。CRM 導入の戦略策定から、活用するためのワークフロー作成やオンボーディングを通じて企業全体でのテクノロジーの定着させるいった役割担います。

これから日本でもMA・CRM・SFAといったテクノロジーが普及していくに連れて、このSales Opsという役割は注目されてくるでしょう。

こちらのe-bookでSales Opsについてその具体的な役割や注目されてきた背景など詳しく説明しています。

ぜひこの機会にご覧ください
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