Salesforce と HubSpot の違いを徹底比較 自社のビジネスに適切な CRM は?

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要約SUMMARY
  • 初期の導入が無料である点を除けば、CRM の機能的にアドバンテージがあるのは Salesforce だが、UI や機能が複雑であるために使いこなすことが難しい
  • 運用まで考えると、目的にもよるがシンプルな UI でサポート体制が充実している HubSpot がお勧め
  • また CRM 導入検討の段階では運用についても考えた上で、どの製品を導入するか選択すべき

Salesforce(セールスフォース)とHubSpot(ハブスポット)は、営業部門の支援・効率化に役立つツールであると期待されています。しかし導入に際しては、Salesforce と HubSpot のどちらを選べば適切かという点について、違いを知り正しい導入の判断ができないと、所期の効果が期待できなくなります。

そこで7つの機能から、Salesforce と HubSpot を徹底比較をしました。違いをまとめると同時に、選定の基準も提示しております。営業リーダーによるシステム導入タスクフォースの運営・サービス選定の場面で比較したり、違いを知識としてご活用ください。

→合わせて読みたい:【2021年最新版】国内・海外の主要 CRM を徹底比較

1. ユーザーインターフェースの違い

ポイント
Salesforceはどんな情報も見える化可能。反面、運用までの工数が多い。HubSpotはシンプル、運用まで極めて少ない工数で導入可能。

Salesforce はどんな情報も見える化可能

Salesforce のダッシュボード・レポートは、どんな組織でも合わせることができるといわれるほど、ユーザーインターフェースのカスタマイズ性に優れています。

見積もり・タスク・ファイル・パイプライン・グループ、といったテーマ別に、ダッシュボードに表示の優先順位をつけて表示し、それぞれを管理することも可能です。担当者別・グループ別・全社と表示レベルを変えることも可能なため、多くの営業に関するタスクを自動化する可能性があります。

しかし、これらの機能を活用するためのカスタマイズやトレーニングなど、導入しても活用のためのタスクがさらに上乗せになる可能性が大きいです。ある程度人員の見込みの立つ大きな組織に向いている、という点は留意すべきところです。

引用:https://www.salesforce.com/jp/

HubSpot は少ない工数で導入可能

HubSpot はカスタマイズが困難である点が、Salesforce のように活用の仕方により劇的な効率化が見込めるツールではありません。コアになる CRM モジュールは無償でもありますので、本当に最小限の機能しか提供していません。ユーザーインターフェースも名刺の並べ替えのように見える印象であり、ダッシュボード上に表示されるグラフも単純です。

そのため、入力を始めて使いだすまでに HubSpot は時間がかからないところもメリットです。シンプルで、あらかじめどこに何を入れるかわかりやすいインターフェースは、入力を直感的に誘導してくれるため、活用も最短距離で始めることができます。Task とカレンダーが連携しているため、少なくとも入力が完了していれば、その日にすべきことが何かわかるレベルのタスク管理が可能です。

2.Salesforce と HubSpot:価格体系の違い

ポイント 
・Salesforceと違い、無償のパッケージがあるところがHubSpotの強み。アドオン・カスタマイズが必要な場合は、費用も多額になるので注意。

Salesforce の初期導入費用は、日本では15万円です。しかし、Salesforce はカスタマイズを前提に設計されているので、15万円の初期導入からすぐに数百万円単位の導入費用となりうることが予想されます。

これに対して HubSpot は、CRM +インサイドセールス機能をいくつか付けた初期導入パッケージは無償であり、試しに使ってみたい、中小企業でも使ってみたい、というニーズには即応しているといえます。この無償パッケージで、小さい会社であれば大抵のことが数人の営業担当者でも対応可能です。このため中小企業を中心に、日本市場でも高評価となっています。

さらに追加モジュールとして、Marketing Hub(初期費用約5万円)を導入するだけでも、インバウンドセールスに関するオートメーションツールとして多機能・高機能であり、例えば Web サイトや SNS の運営と連携・キャンペーンの管理も自動化を効率的に図ることができます。モジュールを揃えるだけでしたら、総額月々2-30万円で完結する中小企業も数多くあるようで、値打ち感が変わらないこともあります。

しかし、そもそも Salesforce よりは定型的なユーザーインターフェースがあり、ワークフローも装備してはいないので、他のシステムとの連携のような複雑なカスタマイズはあまり想定していません。こうした使い方がどうしても必要となると、コストの負担は Salesforce よりむしろ高くなる点には留意が必要です。

3.ダッシュボードとレポーティングの違い

ポイント
・徹底的に自社のオペレーション向きに作りこむならSalesforce、最小限ならHubSpot

分析機能が必要であれば Salesforce

ダッシュボードとレポーティングについてはユーザーインターフェースの中心部分であり、カスタマイズ性・見やすさ、そして裏付けとなるデータ分析機能に優れた Salesforce に一日の長があります。優れたダッシュボード機能・レポーティング機能、そしてこれらを支える分析機能を必要としている会社は Salesforce が選択肢だと思われます。

最小限なら HubSpot

HubSpot も、ダッシュボードとレポーティングのアドオンをプレミアムプランで追加すると、200種以上のダッシュボードが作成できます。しかし、Salesforce はそれをはるかに上回る分析とダッシュボード機能を持っていること、そして HubSpot のグラフ機能は棒グラフや折れ線グラフなど基本形態に限られているもので、ここは Salesforce の圧といった感じがあります。

引用:https://www.hubspot.jp/

4.リードジェネレーション・ナーチャリング機能の違い

ポイント
・フォームやマーケティングEメール、広告連携などを備えたHubSpotが優秀

リードジェネレーションの場面において、圧倒的に HubSpot の方が有利です。Salesforce の場合、Pardot を導入しない限り MA の機能は使えませんが、HubSpot では E メールやフォーム、広告連携が無料で使用できます。またシーケンス機能があり、営業からステップメールを送信することも可能です。今までステップメールはマーケティングのものとなっていましたが、HubSpot ではセールスでも扱えるように工夫しています。

5.パイプラインマネジメントの違い

ポイント
・複数部署にまたがる案件管理が必要ならSalesforce、シンプルに進捗を把握するならHubSpot

複数部署にまたがる案件管理が必要なら Salesforce

案件管理は各部のプロセスが複雑に組み合わさっていることが少なくありません。

Salesforce はどの部の情報も案件ページに表示させることが可能です。そして、複数の部署に同時並行的に走る承認プロセスを想定・管理することも、複数の部署にまたがる承認プロセスも管理可能になっています。さらに管理会計との連携も可能ですので、アセットやチームの規模が大きい場合は Salesforce がおすすめです。

顧客をシンプルに進捗を把握するなら HubSpot

HubSpot はこの点も非常にシンプルで、案件管理は基本情報を紐づけて情報共有させる機能ができます。業務効率化のポイントがこのパイプライン管理であるだけに、この機能で十分といえるか、自社の実情に合わせて検討する必要があります。

6.サポート体制・トレーニングの違い

ポイント
・サポート体制は圧倒的にHubSpot

Salesforce にはオンラインコミュニティが多数

Salesforce にはオンラインコミュニティがすでに多数あり、日本語でもアクセスが可能なものが数多くあります。ユーザー間でのサポートがこれにより受けられます。

ベンダーからのサポートは24時間電話サポート、2日以内のチケット処理が保証され、こちらも充実しています。トレーニングは導入費用に含まれるもの・オプションで追加できるものがあり、かつ無料で提供される特別トレーニングの参加も利用者であれば可能です。

HubSpot もユーザーコミュニティの動きは活発

HubSpot の場合もユーザーコミュニティの動きは活発です。

ベンダーからのサポートとして、導入段階における「オンボーディングサポート」は無償ではありますが、サポートプログラムは5,000ドルのプログラムが標準的な価格となるなど、割高感があります。

しかし HubSpot の機能は今まで説明した通りシンプルであり、手厚いサポートをそもそも必要としないことをメリットとして評価されているものです。その意味で、サポートを頼る利用法が本来の利用法としてよいかは、疑問が残るところです。したがってこの点で双方を比較するのは難しい面があります。

7.ワークフロー・ドキュメンテーションの違い

ポイント
・ワークフローに強いSalesforce、ワークフローを重視しないスタイルによりフィットするHubSpot

ワークフローに強い Salesforce

こちらの機能も Salesforce は充実しています。何でもできるといわれるワークフローは、前述のとおり複数の部署の承認系統も整理できます。また、これはオプション機能ではありません。デフォルトで柔軟なワークフローを自社主導で設計可能です。

ドキュメンテーションの自動化は難しいものの、ストレージが大量であり、ここにテンプレートを置いておき、 eSignature のプロセスに載せることで、大抵の営業関連ドキュメントを扱えることも好評です。

ワークフローを重視しないスタイルによりフィットする HubSpot

これに対して HubSpot の場合、ワークフローはオプションです。フリー CRM ですと、ドキュメントのストレージが250メガバイトにすぎないことから、アップグレードで無制限のストレージを確保する必要があるでしょう。

機能面は Salesforce、コスト面は HubSpot

以上をまとめると、初期の導入が無料である点を除けば、CRM の機能的にアドバンテージがあるのは Salesforce です。ただ UI や機能が複雑であるために、使いこなせる企業は少ないと思います。そのため、シンプルな UI でサポート体制が充実している HubSpot をお勧めします。

ただ、会社の規模やスタートアップでもフェーズなどによっても異なるため、本記事を参考に自社にあったツール・プラットフォームを選ぶことが重要です。

また CRM 導入検討や導入済だが移行を検討する段階では、運用についても考える必要があります。以下の記事では CRM の運用で一番困る課題である「営業担当者が CRM に入力しない理由」をまとめています。ぜひご参照ください。