【営業関係者】法人営業に向いている人の特徴とは?営業力を強化する方法も解説!

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売上を上げられる法人営業の特徴をご存じでしょうか。

法人営業で成果をあげる営業の共通点や特徴が分かれば、営業担当者もマネージャーも売上につながる行動を取りやすくなるはずです。

本記事では成果の出る法人営業の特徴に加え、組織として営業力を上げていくための方法を解説します。

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法人営業とは?

法人営業といってもさまざまな種類や特徴があります。本章では、法人営業の種類や特徴、商材など、どのようなパターンがあるか解説します。

法人営業の種類

新規開拓

法人営業のメインな営業スタイルの1つで、顧客をゼロから獲得していく営業手法です。今まで取引のない顧客から、自社の商材に興味を持ってもらい、アポイントを取得します。そして商談を進め、提案内容の価値を感じてもらい契約を勝ち取るスタイルです。全く取引のない状態から口座の口を開けてもらうため、積極的なアプローチが必要になります。

ルート営業

新規開拓とは異なり、決まった顧客(多くの場合は既存顧客)を順番に回ってアプローチをしていきます。既存顧客に対し契約してもらっている商材の利用状況やニーズを伺い、活用支援のサポートや、アップセルやクロスセルの機会を模索していきます。ルート営業の場合は既存契約を維持拡大するために深い顧客理解が求められます。

法人営業の特徴

課題を解決し、商材のメリットを伝える

新規開拓もルート営業も基本的にやるべきことは顧客の課題解決です。種類や程度が違えど、顧客のニーズを把握し、自社の商材を活用することでどのような顧客の課題が解決されるか訴求していきます。

そのためには、顧客のビジネスや事業・環境を分析・理解しなければなりません。表面的な基本情報の理解はもちろんですが、深いレベルで掘り起こし、顧客の課題を理解する必要があるでしょう。

資料を作成し、プレゼンを行う

法人相手の営業の場合、個人営業と異なり目の前の顧客を納得させるだけでは不十分です。法人という企業に対し課題解決をどのように行うのか、どんな定量的な効果があるのかを説明する資料を準備し、多くのステークホルダーを納得させなければなりません。

相手は IT やマーケティング、総務や経理など商材により異なりますが、部門を跨いで複数のカウンターパートと相対することになります。小規模の法人の場合は社長だけを納得させることで済むかもしれませんが、往々にして複数の関係者に対するプレゼンテーションや価値訴求が求められます。稟議を通しやすくするようなサポートも必要です。

法人営業の商材

有形商材

個人営業で例えると車や家などすぐに思い浮かびますが、法人営業の場合、有形商材は機械や材料や用地などがあります。車や家なども法人向けに商材として売買されることもありますが、往々にして個人を対象にした商材に比べ商材の規模が大きくなります。

つまり、検討や購買プロセスに関わる人も増えてきます。一般的に意思決定者が多く、金額の大きな法人営業は成約までに時間がかかる傾向にあります。

無形商材

法人営業の無形商材は IT といったソリューションや金融商品、コンサルティングサービス、広告などが該当します。また、それらのソリューションを提供できる人材そのものを商材として扱う場合もあります。

商材が目に見えないため契約して終わりというより、ニーズや課題を解決することを目的としてソリューションや成果物を納品するケースがあります。いわゆるソリューション営業です。

ソリューション営業の説明やポイントは以下の記事をご覧ください。

あわせて読みたい:ソリューション営業とは?基本戦略や必要なポイントについて解説

無形商材の特徴としては目に見えて価値を感じにくいため、導入後の効果や投資対効果などの定性および定量的な効果をまとめ、導入後のイメージを顧客に想起させることがより求められます。

法人営業に向いている人の特徴5選

本章では法人営業に向いている人の特徴について解説します。一見当たり前のように感じる内容も含まれていますが、これらの特徴を兼ね備えることが法人営業で結果を出す上で重要になります。

論理的に提案ができる人

法人営業は個人向けとは異なり、コミュニケーションをする相手の数が多いのが特徴です。つまり、購買に携わる人数が多くかつ複雑です。法人営業には重要なキーパーソンを把握し、それぞれの関係者に合った提案をすることが求められます。

顧客のニーズや課題、部署間の関係などの調査を行った上で提案をする必要があります。法人営業ではさまざまな利害関係を持つ人々が社内外に存在しています。その利害を調整し、ベストなタイミングで提案を行い、自社商材がいかに価値があるかを説得することは容易ではありません。

また、競合企業も存在します。スケジュールや予算や要件などが限られた状況で提案を行う必要があるため、論理的な思考ができることは必須条件になるでしょう。

論理的といっても難しいことばかりが求められるわけではありません。顧客の質問に的確に誤解なく素早く解答できるような情報整理能力や、商談の流れを読んで最適な情報や資料を提示するのも論理的な判断があってこそできるアプローチです。

コミュニケーションスキルが高い人

コミュニケーションスキルも法人営業に求められる必須スキルです。相手のニーズに耳を傾け、課題を把握し、顧客との信頼を構築することは非常に重要です。

会社対会社の関係とはいえ、相対する相手は1人の人間です。相手にとって心地の良いコミュニケーションを行うことで、通常であれば引き出せない情報をうまく引き出せるかもしれません。大切なことは、顧客に頼られ、信頼される関係になることです。「パートナー」といっても良いでしょう。

コミュニケーションにはいくつかの種類があります。

表面的に愛想がよく礼儀正しく振る舞うことにより、相手にとって心地の良い関係が築けるコミュニケーションだけではなく、顧客の話している内容や状況を注視し、的確なインサイトを提供できるコミュニケーション能力も求められるでしょう。後者はロジカルに相手の話している内容を理解し、顧客の求める回答を的確に提供するスキルといえます。

顧客の役に立ちたいと考える人

顧客の成長を自分のことのように感じ、寄り添うことのできる振る舞いも求められる特徴の1つです。何のために自社商材があり、どのようにその商材を活用して顧客の役に立てるのかを考えることは法人営業に備わっていて欲しいスキルの一つです。

自社商材はあくまで手段です。それを活用することで顧客のどんな悩みや課題を解決できるのか、具体的に売上や利益にどれくらい貢献できるかを訴求しましょう。徹底的に顧客目線に立つことは法人営業で結果を出す上で大いに役に立つスキルになります。

トレンドに敏感な人

顧客は常に自社を取り巻く環境の最新情報を探しています。言い換えれば、自社の業績向上に有益な情報を欲しています。

顧客のビジネスや事業、競合・シェア・成長性といった顧客が置かれている市場環境の分析を行い、最新のトレンドを調べることで商談を優位に進めることができます。

そのためには業界動向を常に追い続けることが重要です。最新のトレンドを押さえるだけでなく、それが顧客にどのような価値があるのかを顧客目線に立った上で訴求することが求められます。

PDCA を回せる人

失敗の要因を分析し、検証・改善のサイクルを回すことも法人営業では重要です。どれほど素晴らしいセールスでも商談の成約率が100%ということはなく、提案活動での失注はつきものです。

大切なことは、失注や失敗をしないことではなく、次は失敗をしないように分析を行い、改善策を立てて素早く実行に移すことです。優秀な法人営業は、失敗や失注した際のリカバリーが速く、同じミスをしません。

そのために、成功体験だけでなく失敗要因を分析し、それをチーム内でシェアしましょう。改善を繰り返し、標準的なトークスクリプトを作るなど組織としてミスを減らすようなアプローチが求められます。

法人営業に向いていない人の特徴

前章では法人営業に向いている人の特徴に触れました。本章では法人営業に向いていない人の特徴について解説します。

顧客のために尽くせない人

法人営業に限りませんが、「顧客の役に立ちたい」と思えない人は向いていないと言わざるを得ないでしょう。法人営業は顧客の課題解決を行うために日々活動を行っています。そうした状況において、顧客の役に立ちたいという思いがなければ、良い提案や価値訴求を行うことは難しいはずです。

知的好奇心がない人

法人営業を行っているとさまざまな人に出逢いますし、新しいソリューションを学ばなければなりません。多くの人とのコミュニケーションや条件交渉を行う必要があり、毎日小さくても新しい学びがあります。

そのような局面を楽しいと思い、知的好奇心がくすぐられると感じられるようでなければ法人営業をしていても苦痛に感じてしまうかもしれません。刺激的な毎日を自身の成長にとってプラスと捉えることができれば、法人営業は素晴らしいミッションと言えるでしょう。

論理的に物事を考えることが苦手な人

法人営業は会社対会社の取引であり、多くのステークホルダーを巻き込み、意思決定者の承認を得る必要があります。担当者との合意を重ねつつ、タイミングを見て意思決定者と会える機会を作らなければなりません。利害関係者の対立する意見を調整していくことが求められることも往々にしてあります。

それぞれの利害関係者のロイヤルティを高め、意思決定者の承認を得る。まるで、営業プロセスを詰将棋のように進めていく必要があります。

つまり、契約締結に向けて物事を筋道立てて順序を間違えずに進める必要があります。特に必要とされるのが論理的な思考能力で、合意を形成するための準備や提案、交渉能力が高いレベルで求められます。しかし、このような考え方ができない人にとって、法人営業は向いていないと考えられます。

法人営業に必要なスキル

法人営業に向いてる人、向いていない人について解説しましたが、法人営業に求められるスキルセットについて、本章では解説します。

ヒアリングスキル

法人営業のミッションは、「商談を進め、契約を得ること」です。提案活動をする上でコミュニケーションをとりながら顧客のニーズや課題を聞くという文脈でヒアリングスキルが求められます。

ヒアリングスキルといっても、相手に話したいと思わせるような雰囲気を作り出す「傾聴」もあれば、相手のコメントに対し+ α の情報を加えた上で質問を投げかけ、双方向のコミュニケーションを行い必要な情報を引き出していく「アクティブリスニング」もあります。法人営業には総じてこのようなヒアリングスキルが求められるでしょう。

分析力

ヒアリングした情報を整理し、分析する能力も欠かせません。情報はあっても、それが商談を進め、契約に繋げるために必要な情報かどうかを見極める必要があるからです。

顧客のニーズを満たし選ばれるためには、競合分析・インサイトの提供・ROI の明示によりいかにメリットがあるかを伝えていく必要があります。

情報を得て、整理・価値判断をし、効果的な提案に昇華させなければなりません。また、これらの情報分析で得た示唆は今後の提案にも活きてくるノウハウにもなります。そのためには情報を整理し、分析できる能力は必須と言えるでしょう。

プレゼンテーションスキル

ヒアリングした情報を分析し、提案書に反映させた後はその提案を顧客に対しプレゼンします。その際に、いかに価値を訴求をするかというスキルも必要です。

提案は相手に自社商材の価値を理解してもらうための一種の説得です。資料の中身がいくら良くても経営陣や現場の担当者にその価値を伝えるためには、冷静な論理的思考に加え相手の役に立てることを情熱を持って伝えるスキルが必要です。

営業組織の営業力をつける方法

これまでは法人営業や向いている人の特徴とスキルなどの話をしてきましたが、本章ではその個人の能力を最大限に生かすために組織がやるべきことを解説をします。

組織全体として見たとき、営業は個人ごとにやり方も得意領域も異なります。提案が得意な人もいれば、顧客と仲良くなることが得意な人がいたりとさまざまです。

組織としてこれらの個人個人に最大限の成果を出してもらうためには、個人が秀でているスキルを抽出し、徐々にチーム全体に浸透させ、スキルを標準化していくことが望ましいでしょう。

最大限の効果を発揮させるための営業の型を作る

目的を決める

まず、組織としての目標を定めましょう。これまでの営業のやり方を振り返り、スキルを標準化することでどんな目標を達成したいのか、それに必要な KPI を定めていきます。KPI は営業のアポ獲得や初回商談、クロージングなど各フェーズごとに定めるようにしましょう。

商談をシュミレーションし、ヒアリング項目を定める

設定した目標や各フェーズの KPI を達成するために組織として必ずヒアリングすべきポイントや、商談のステージごとに顧客と何を合意するかを決めておくと良いでしょう。 実際の商談の場をシュミレートしながら行うとよりリアリティのあるものになります。

トップセールスが商談で何を合意しているのか、またはメンバーごとの長所をヒアリングして組織やチームで作っていくこともオススメです。また、自社商材の特性やニーズを踏まえて、押さえておくべきポイントも明らかにしましょう。

標準的なスクリプトを作成する

聞くべき項目を洗い出したら、全員が活用可能なスクリプトに落とし込んでいきます。録音した商談や電話内容・メモを参考に何をどんな順序で合意していくべきかを作っていきます。可能であれば、顧客に商談の決め手になった点を聞いてみると良いでしょう。顧客の声は客観的かつ貴重な情報になります。

運用とブラッシュアップ

スクリプトを使って実際に営業活動をしましょう。実際に運用することで新たな課題が見えたり、効果的なヒアリング項目や文言が出てきます。また、組織やチーム単位で同様のスクリプトを使うことで、改善のスピードは早くなります。修正点が必ず出てきますので、ブラッシュアップしながら組織に合わせて柔軟にカスタマイズをしていくと良いでしょう。

まとめ

法人営業には向き不向きがありますが、大切なことはこれらのポイントを把握し、実践することです。

自社の商材の特性を踏まえ、効果的にその商材の価値を顧客に伝えることや、顧客に寄り添い相手の立場に立ってアクションを取ることを常に意識しましょう。

営業組織では、これらのスキルや特徴を全員が実践できるように標準化していくことが求められます。組織全体で売上を上げるために必要なノウハウを蓄積していきましょう。

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