海外事例から学ぶ これからのBtoBマーケター人材事情

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デジタル時代のビジネスモデルにおいて、「販売方法」も「顧客接点」も多様化し、企業にはさらに高度なマーケティング活動が求められています。そして、この高度なマーケティング業務を遂行するマーケターのスキルアップが求められています。

この記事では、海外と日本のマーケター人材事情を確認しながら、ジョブ・ディスクリプションを有効活用した最適なマーケティングリソースの配置方法を紹介しています。

マーケティングの多様化

昨今、顧客は様々なチャネルを行き来しています。顧客のチャネルが多様化し、BtoB マーケティングではそれぞれのタッチポイントで出来ることがオンライン・オフラインと共に増え続けています。これはマーケターが打つことのできる施策が増えていることを表しています。

マーケターが打つことのできる施策が増えただけでなく、顧客の購買プロセスにおいて顧客がセールスと接触する前にマーケターのカバーする領域が増えました。

2012年にシリウス・ディシジョンが発表した調査データによると、顧客の情報収集、比較検討、意思決定といった購買プロセスのうち、前半の67%は営業担当者が接触する前に終わっているという事実も発表されています。マーケターが関与する領域が必然的に増えてきているのです。

 

このような時代の変化に伴い、マーケターに求められるスキルセットも変化しています。次に、海外事例からこれからの BtoB マーケターの人材事情を読み解いていきます。

アメリカのマーケティング人材事情

アメリカの Spear Marketing Group は、「マーケティング人材」に関して、2018年後半に調査を行い、2019年1月にレポートを発表しています。

一番採用が難しいとされるポジションは、 マーケティング分析、次いで、 Marketing Ops、デマンドジェネレーションとなっています。

マーケティング分析のポジションは、顧客の行動と市場の変化を柔軟に捉えながら、自社のマーケティング活動の分析を行い、新規顧客獲得の最適化を図ります。日本でもマーケティング分析の重要性は注目されつつあります。

Marketing Ops (Marketing Operations)のポジションは、事業計画・事業戦略の策定・推進、プロセス管理・最適化、テクノロジー・データの管理を担います。

まだ、日本では存在していないポジションですが、アメリカのマーケターにとって優先度の高いポジションとなっており、今後、注目される可能性があります。例えば、Apple社には Marketing Operations Manager, App Store のジョブ・ディスクリプションがあります。

デマンドジェネレーションのポジションは、マーケティング活動を通じてプロダクトに対するニーズを高め、ホットリードとなった顧客を営業に引き渡す活動全般を指します。主にリードジェネレーション(見込み顧客獲得)・リードナーチャリング(見込み顧客の育成)・リードクオリフィケーション(見込み客の絞り込み)の3つのプロセスによって成り立っており、この全てのプロセスの最適化を図ります。

デマンドジェネレーションの詳細に関しては、こちらの記事で紹介しています。

BtoBマーケティングに必須なデマンドジェネレーションとは

アメリカのマーケターに求められているスキルセットから、マーケターのカバーする領域が広くなり、戦略や分析の上流部分が注目されていることがわかります。

日本のマーケティング人材事情

日本でもアメリカのような流れがくることは顕在化されつつあります。

デジタルマーケティング推進上の最大の課題(単一回答)

  • 社内全体のマーケティングを統合的に見る人がいない 18.4%
  • 関係する部署間での連携がうまくできていない 13.6%
  • マーケティング施策を評価・分析する人がいない 10.5%

これらのマーケターの課題をアメリカで解決してるのは、マーケティング分析、Marketing Ops、デマンドジェネレーションのようなポジションです。日本ではこれらのポジションの仕事を一括して、CMO(Chief Marketing Officer、最高マーケティング責任者)が担っている傾向があります。部署の垣根を超えた「横断的なマーケティング」に対して、責任を持つポジションです。そしてこの領域を担う人材が不足しているのです。

このマーケティング人材不足は日本の購買活動に関わる歴史とも強い関係があります。

高度経済成長までは「大量消費・自己所有の文化」です。工業化によって、商品の大量生産が可能になり、大量生産した商品をさばく必要性が生じました。ここで、マスメディアやクレジットカードの発達を通じて、企業はマスマーケティングを行いました。顧客には大量消費・自己所有文化が浸透したと言えます。

その後、リーマンショックや環境問題による「必要なものを必要なだけ所有する文化」となりました。大量消費でモノがコモディティ化し、資源の大量消費に対する懸念と環境問題の関心、収益に対する不安が高まりました。携帯電話やメール・インターネットの発達により、企業は顧客とコミュニケーションもできるようになり、顧客のニーズを知ることができるようになったのです。顧客が必要なものを必要なだけ購買できる文化が浸透したのです。

そして、今はスマホやクラウドの普及による「所有するのではなく、利用・体験する文化」です。高速なインターネット・安価な半導体がクラウド技術や IoT の発達を後押しし、企業はデータの生成・取得が容易になり、 そのデータを用いて、将来を予測し、取るべき行動を示唆できるようになりました。また、ソーシャルメディアや広告システムの発達によって、顧客との接点が増え続けています。顧客は購買ではなく、その利用・体験に対してお金を払うようになったのです。

つまり人材不足の原因は、マーケティングに求められる能力が常に変わり続けているからです。

ジョブ・ディスクリプションを有効活用する

このような BtoB マーケティング人材が不足している今、採用にかかる時間的・金銭的なコストはますます高まっていくでしょう。しかし、事業成長を遅らせるわけにもいきません。そこで、うまく業務を細分化してスキルを持っている人材を組み合わせることができるかが鍵となります。

アメリカでは、ジョブ・ディスクリプション(職務記述書)に職務内容を詳細に記述しています。文書に職務のポジション名、目的、責任、内容と範囲、求められるスキルや技能、資格など詳細が書かれています。ジョブ・ディスクリプションを活用することで、誰がどのような役割分担で業務を行うのか、今、足りないポジションやスキルは何であるのかが明文化されています。

採用活動だけでなく、業務の棚卸しにもジョブ・ディスクリプションを有効活用することができます。実は優先度の低い業務に注力してたり、重要な業務の見落としに気がつくこともありますし、うまく業務を細分化することも可能になります。

「成果を生み出す マーケターを採用するジョブ・ディスクリプション 8選」では、マーケターのジョブ・ディスクリプションを紹介しています。これから BtoB マーケターに必要とされるポジションの職務要約・役割と責任・必須条件がまとめられており、今日から自社の採用活動やマーケターの仕事の棚卸しにご活用いただけます。ぜひ、自社のマーケティングチームの業務の棚卸しやトレンドの確認、採用活動にご活用ください。

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