AIを活用して無駄なマーケティングを減らす「Bizible」とは?

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近年のマーケティング活動は、オウンドメディアの台頭もありコンテンツマーケティングが主流になってきています。しかし、同時にマーケティングを通して期待通りの収益を確保することは容易ではないということも実感しているのではないでしょうか。

そこで、効果的なマーケティングを行うためには、マーケティング ROI の算出・向上が欠かせません。なぜなら、それが最終的な収益の向上に繋がるからです。

さらに、企業がフォーカスすべきはマーケティング ROI 向上に寄与するマーケティング情報の可視化です。これによって企業はマーケティングに対する有用的な投資を行うことができ、費用に見合ったリターンを期待することができます。

この記事では、マーケティング ROI の概要や算出方法、そしてAIを活用してマーケティング ROI 改善を実現する米国発アナリティクスツール「Bizible」についてご紹介します。

 マーケティング ROI とは

まず、ROI とは投資利益率のことを指し、ROI の数値が高いほど効果的な投資を実現したことになります。そして今回フォーカスするマーケティング ROI とは、マーケティングにおける投資利益率のことを指します。

言い換えると、マーケティング投資額(プロモーション費用)に対する利益率」のことである、「マーケティング部門への投資額に対していくらの利益を確保できたのか」を意味します。

近年のマーケティング活動は、オウンドメディアの台頭もありコンテンツマーケティングが主流になってきています。しかし、同時にマーケティングを通して期待通りの収益を確保することは容易ではないということも実感しているのではないでしょうか。

マーケティング ROI を可視化できていない場合

  • 広告費が多いのに受注に結びついていない
  • 効果的な施策がどれかわからない
  • 正確な事業計画や KPI を作成できない
  • マーケターの採用計画が立てられない

といった課題が生じます。

このような課題を避けるために、マーケティング ROI の算出・向上が欠かせません。

マーケティング ROI を算出するために必要なプロセスの設計方法をこちらの記事で解説しています。

マーケティング ROI の算出方法

マーケティング ROI は以下の式で算出することができます。

ROI = [粗利(売上げ-売上げ原価)-マーケティングコスト]÷マーケティングコスト×100 

例えば、A社が商品販売を行なった際のマーケティング ROI について求めてみましょう。

原価400円の商品を売値1,000円で10,000個販売するにのに、400万円のマーケティングコストがかかったとしましょう。

この場合、

[600万円(1,000万円-400万円)-400万円]÷400万円×100となるので、

マーケティング ROI を算出すると66%の利益率となります。

このような、切り売り型のビジネスにおける ROI の算出は比較的容易ですが、サブスクリプションビジネスや近年台頭しているオウンドメディアのようなコンテンツマーケティングを通したビジネスにおいては、マーケティング ROI の算出が複雑です。

マーケティング ROI が重要視される経済背景

すでに多くの企業で導入が進んでいるマーケティングツール。そのツールは果たして、企業において最適なツールとなり収益に寄与しているでしょうか。

現代の経済は、有形資本から無形資本、所有から共有、大衆から個人へといった経済の流れからもわかるように、著しく多様化が進んでいます。つまり、商品やサービスを作れば売れるというプロダクトアウト的なマーケティングでは収益に寄与することは困難な時代になっているのです。これについても皆様は肌で感じていることと思います。

 消費者の流入口と分析

経済の変容に伴い、AI をはじめとするテクノロジーの進歩も著しく、消費者の流入口がリアルからウェブへ移行しているように、今後は SNS をはじめとする他の流入口へ移行していくことが予測できます。

すると、さらに多様化していく流入口において、アナリティクスの分析は欠かせません。さらにウェブ上での消費者の接触履歴を分析していくアトリビューション(間接効果)分析を元にしたマーケティングにおいても必要不可欠なものとなっていくことが予想できます。

Bizible とは

上記のような課題を解決するために、「Bizible」はチャネル別のアナリティクス分析を行うのに最適なツールです。

マーケティング ROI の可視化を実現し、最終的な収益に寄与します。また、経済や消費者の多様化に伴い、消費者の行動を的確に分析する必要がありますが、それを AI によって代替的かつ効率的に行うことができます。

また、導入企業は350社を超えて、日本でも認知度の高い企業が導入を進めています。例えば、テクノロジーソリューションを提供しパソコンで有名な「Dell」、ホテルや旅行の予約サービスを行なっている「Expedia」、掃除機で有名な「Dyson」などが挙げられます。

Bizible の機能

企業におけつマーケティング ROI の向上を実現するための機能が以下の6つです。

  • マルチタッチアトリビューション(MTA)
  • アカウントベースの測定
  • フルファネルインサイト
  • カスタムアトリビューションモデル
  • イベントと会議の追跡
  • 広告ネットワークの統合

マルチタッチアトリビューション(MTA)とは

これは、消費者の流入からクローズに到るまでのリアクションの計測のことです。コンテンツマーケティングにおける目的は CV(コンバージョン)を獲得することですが、MTA によって消費者が CV へ到るまでの過程を可視化することができます。これによって CV に繋がる有用的な広告やコンテンツを可視化することができます。

アカウントベースの測定とは

企業の抱えるクライアントの中には、様々な属性を持ったクライアントが存在します。その多様なクライアントのデータを統合し売り上げの最大化に貢献するのかを分析することができるようになります。

フルファネルインサイト

ファネルとは直訳すると漏斗です。数多くの見込み客が存在する中で最終的な CV に到るまでに、どのマーケティングプロセスが CV に繋がったのかを確認することができます。

カスタムアトリビューションモデル

MTA をベースにどのチャネルにどれだけの費用を当てれば有用的かについて検討することのが可視化されきます。それに合わせたカスタマイズをすることに貢献します。

広告ネットワークの統合

広告ネットワークは日本では Googleアドセンスが有名ですが、こちらではその広告ネットワークの詳細なメディアインサイトを確認することができます。

最後に

今回の記事では、コンテンツマーケティング主流となっているビジネスにおいて Bizible の有用性をみてきました。企業においてマーケティング ROI をはじめとする情報分析は今後さらに重要性を増していくでしょう。

一方、Bizible を代表とするアナリティクスツールを活用するためには、データの統合に関するエンジニアリングリソースや課題を抽出するデータサイエンススキルなども必要になります。